このたび、イタリアのドルチェアクッア(フランス・ニース近郊) にあります、DAC(DOLCECQUA ARTE CONTEMPORANEA)に於いて、 福田周平と福田篤夫の二人展が開催されます。DACは高さ6m、 長さ18mのコンクリート製のトンネルの形をしたユニークな展示 会場です。 これまでにヨーロッパを中心としたインスタレーションを主に表現 スタイルにしている若手から中堅のアーティストの展覧会を企画し 、国境を越えた文化交流展を行っています。
今回は、【家流派】をテーマに、 二人の福田が5年ほど前から日本の美術、工芸に代表される” 素材や技法の継承”を現代の中であらためて検証し、 インターナショナルな美術動向の中の日本美術の在り方を考察し続 けている延長線上の展覧会です。そのユニークな展示活動は、 日本のナショナリティーとエキゾチックな方法論と表現スタイルと して広くヨーロッパで評価されています。福田周平は、 大学において日本画技法を習得し、和紙、膠、銀箔、 などを素材にしながら、銀箔特有の経年変化、”腐食=変色” を表現の核として作品展開し、 若干19才の海外での作品発表で高評価を得て、 毎年欧州を中心に招聘されています。一方福田篤夫の制作する作品 材料の金箔、和紙、漆やヨードなどの素材は、素材の普遍性( 不変性)の特徴をそのまま活かしながら、日本の”侘び寂び”や” へうげもの”に代表される未完、いびつ、不完全なものを愛でる、 日本人の特殊な民族性と伝統技法の現れと評価されています。 互いの素材や思考、表現技法の近似性を、意識的に”流派” として位置づけることで、国外の美術関係者からは、 とてもわかり易い日本美術の”流れ”を感じているようです。 現代美術の中で、伝統の継承が機能すのか、 または終焉した過去のものなのか、最新が最善なのか。 この素朴な疑問から展開してきた活動は、 様々な論議といっしょに、 各国各地域においていろいろなかたちで展示のリクエストがされて います。この一連の展示会が、 ヨーロッパを手本にしてきた近代日本美術のなかで、 欧州のルネサンスの工房のシステムのような、一つの”社” として認知機能されていくことを期待します。
この展覧会は、今年7月のハンガリー・ ジェールのアーティストインレジデンスから、イタリア、 ドイツのインゼルホンブロイヒのレジデンスとチェコ共和国・ プラハの展示と2020年2021年の国際交流展へと展開されま す。また、今年9月には、ドイツ・ボン市において開催される{ Japanische Positionen}展は、 12人の日本人アーティストとドイツ人アーティストによる大きな グループ展として日本=ドイツの表現の差異と、 女性アーティストを比較的多く対比させることで、 美術における男性性と女性性についても一石を投じる企画となって います。(それぞれの展覧会はあらためてご案内申し上げます。)
よろしくお願い申し上げます。
CONCEPT SPACE
Ais
RYUHA
Inheritance of School of Art and Inheritance of Style of Art
ATSUO HUKUDA
SHUHEI FUKUDA
31.08.2019 – 22.09.2019
Inaugurazione – vernissage – opening
31.08.2019, 15:30pm
orario – horaire – opening houses
Venerdi – domenica / vendredi – dimanche / friday – sunday
15:00pm – 18:00pm
o su appuntamento – sur rdv – on appointment
chiuso 04.09.2019 – 11.09.2019
DAC / DOLCECQUA ARTE CONTEMPORANEA
strada vicinale dell’ Abelio (SP69),IT – 18035 Dolceacqua (IM)
dac. dolceacqua@gmail.com / + 39.3271338828
direzioni – directions – directions
A8 exit Ventimiglia – direzione San Remo – SP 64 direzione Dolceacqua – SP 69 direzione Rocchetta La Nervina
SP 70 direzione La Colla / Gouta – SP 69 direzione La Colla / Gouta